ロタウイルスとは?
激しい下痢や嘔吐で、白みがかった水っぽい便が出るウイルス性の急性胃腸炎です。下痢と嘔吐による脱水症を起こしやすく、合併症として脳炎が起きることもあります。重症になると死にいたることもあります。
ロタウイルスワクチンとは?
飲み込むタイプの経口接種の生ワクチンで、任意接種です。スポイトで口の中にワクチンをたらして飲み込ませます。
ロタウイルスを予防するワクチンには現在2種類あり、2回接種のロタリックスと3回接種のロタテックです。弱毒化しているウイルスの種類が違いますが、どちらも有効な予防効果が得られます。
*ロタリックス・・・1番流行して重症化しやすい1種類のロタウイルスを弱毒化したワクチンです。交差免疫(ワクチンに含まれているウイルスに対する免疫を得ることで、他のタイプの似ているウイルスにも防御反応を示す)によってほかの種類のロタウイルスにも有効であることがわかっています。
4週間隔で2回接種します。遅くとも生後14週6日(生後3か月半過ぎ)までに1回目を受け、生後24週(168日)までに接種を完了します。生後24週以降は接種することができません。
*ロタテック・・・流行して重症化しやすいウイルスを含む5種類のロタウイルスを弱毒化したワクチンです。
4週間隔で3回接種します。遅くとも生後14週6日(生後3か月半過ぎ)までに1回目を受け、生後32週(224日)までに接種を完了します。生後32週以降は接種することができません。
以前認可されていたワクチン(ロタシールド)で、7ヶ月以降に接種すると腸重積という病気を起こしやすくなったため、安全を期して決められた時期以降は接種できなくなっています。現在のワクチンは決められた時期に接種することで欧米では問題なく安全に接種されています。
ロタウイルスによる嘔吐下痢症を防いだり、軽くしたりして、点滴や入院が必要になるほどの重症例を約90%減らします。結果として、脳炎などの重い合併症も防ぎます。ロタウイルスには多くの種類(型)があり、ウイルスの種類が異なると、できる免疫が異なり、免疫ができても弱いこともあります。5歳頃までに少なくとも1回はかかりますが、その後も何回かかかることがあります。
副反応は?
下痢、せき、鼻水などの症状があらわれることがあります。
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