川崎病とは

全身の血管に炎症を起こす病気です。年間約1万2000人が発症し、80%程度が6ヶ月~4歳の子どもたちです。原因は不明ですが、人から人に感染はしません。約4%の人に再発が見られます。
後遺症がこわい病気と言われています。心臓の筋肉に酸素や栄養を送る冠動脈にこぶができ、冠動脈瘤の中に、血のかたまり(血栓)ができたり、冠動脈が狭くなってしまうことがあります。冠動脈瘤ができなかった場合でも、将来の冠動脈の老化現象(冠動脈硬化症)が早く起こる可能性が心配されています。

症状は?

①高熱が5日以上続く
②白目が赤くなる
③唇が赤くなったり、いちご舌になる
④首のリンパ節が腫れる
⑤発疹が出る
⑥手のひらや足の裏が真っ赤になる、指がむくむ
このうちの5項目以上が当てはまると川崎病と診断されます。4項目以下でも、川崎病の不全型と診断されることがあります。発病12日目ごろに、指の爪先の下部分がむけてきます。3歳ごろまでは熱の出始めのころにBCG接種のあとが腫れるのが特徴です。冠動脈瘤以外にも肝臓障害、無菌性髄膜炎や脳炎など多くの合併症が起こります。

治療方法は?

2週間前後の入院治療でし。合併症を予防するために発熱して4~5日以内、遅くとも7日以内には開始する必要があります。「免疫グロブリン」という血液製剤の大量投与と血が固まるのを防ぐ効果がある「アスピリン」内服療法が一般的です。