ヘルパンギーナとは?

夏風邪の一種で、高熱が出て、のどの痛みやのどに水疱ができる病気です。春の終わりから夏にかけて流行します。コクサッキーウイルスやエコーウイルスなどのウイルスによって起こります。感染力が最も強いのはかかりはじめで、せきやくしゃみを通じて感染します。突然高熱が出て、のどが痛み、のどの奥に水疱がでます。熱は1~4日で下がり、1週間以内には完治します。

症状は?

3~5日の潜伏期間を経て、突然39度前後の高熱が1~4日ほど続きます。熱が出てから1~2日で上あごやのどちんこの根元付近に直径2ミリ前後の小さな赤い水疱が数個~数十個でき、のどが痛くなり、よだれがたくさん出ます。2~3日して、水疱が破れるとさらに痛くなり、つばを飲み込むのもつらくなります。赤ちゃんは機嫌が悪く、食欲がなくなり、下痢、嘔吐などが見られることもありますが、せきや鼻水は基本的にありません。水疱が大きくなるのと同時に熱が下がり、1週間ほどで完治します。

治療方法は?

特効薬はなく、重症化したり、合併症を起こす心配はないので、安静にしていれば治ります。高熱と脱水症状のために入院して点滴が必要になることもあります。水分がとれないほどのどが痛む場合や高熱で苦しそうな場合は、解熱薬や消炎酵素薬などが処方されます。

予防法は?

①唾液を通じて感染するので、友達、兄弟などで同じおもちゃ、食器を使用しないようにするなどして、同じものをなめないように気をつける。

②手洗いやうがいを習慣づけ、栄養のバランスのとれた食事と適度な運動など、体力を落とさないようにする。

③回復後2~4週間は便からウイルスが排出されるので、食べ物や食器にウイルスがつかないよう、オムツ替えのあとはしっかり手洗いをする。

④冷房のつけすぎや、寝冷えに注意する。

ホームケア

食事も食べられないほどのどが痛むのは数日だけです。無理に食事させようとせず、水分補給させることが大切です。脱水症状にならないよう、湯冷ましや麦茶、野菜スープ、ベビー用イオン飲料などを少しずつこまめに与えましょう。豆腐、ゼリー、よく煮込んだうどんなど薄味でのどごしのよいものを少しずつ与えましょう。熱いもの、冷たいもの、酸っぱいもの、塩からいものなど刺激があるものは避けましょう。
体力を消耗するので、熱があるときの入浴は避けて、ぬれタオルでふいてあげましょう。